最近のエッセイ(86)

2022年7月18日       ネオナチ

 その全体像を理解するのに困難な言葉に「ネオナチ」があります。第二次世界大戦後の政治活動の中で生まれてきた言葉です。この大戦で、ドイツに生まれ、極右民族主義を源流とする、行き過ぎた民族主義、超国家主義、極右過激思想だ、ということ位までは分ります。その動きがウクライナにもあったことも事実でしょう。しかし、それがロシアのプーチンを怒らせ、ウクライナ侵攻にまで及んでいる、大勢の民衆を苦境に貶めている、何故なのか? そこから解らなくなるのです。何故なら、極右過激思想は世界の至る所に存在するからです。フランスではマクロンと選挙で争った赤毛の女性候補もそうでした。中東のタリバンもそうです。イスラム至上主義を掲げています。ドイツでハーケン・クロイツを公共の場にもちだすことは厳禁されてはいますが、ヒットラー回帰の風潮は、意識の底流にあるようです。アメリカにもあるようなので恐れ入ったものです。

 ところで、原油、天然ガスなどを始め、物価の高騰をいいことに、世界の大富豪達が暗躍を始めています。戦争は彼らにとってビジネスチャンスでもあるからでしょう。見逃せない、面白いゲームでもあるからでしょう。GAFAの経営者やロシアの大富豪が、武器を提供してまで戦争を長引かせようとしています。神、いますならば鉄槌を下して欲しいものです

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2022年7月17日      \11,550,000

 ピアノ一台の値段です。ヤマハでもカワイでもなく、ましてやスタインウエイでも、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインでもない、最近、世界に登場したイタリア製の「ファチオリ」というピアノです。このピアノが実に良い音で鳴るのです。優雅で、煌びやかで奥行きがある音で鳴るのです。このピアノを世に出したイタリアの製造会社は180年前から存在していたそうですが、最近、あることに気がつき、ピアノの心臓部に当たる共鳴板を変えました。イタリアのフィエンメ渓谷の高い緯度に生息する「赤トウヒト」にしたのです。この赤トウヒは、ヴァイオリンの名器ストラデバリウスに使われています。その結果、今までのピアノにはなかった芳醇で、明るくて、しかも、聴く人の心の琴線を揺さぶる音が出るようになった、というのです。

 昨年のショパンコンクールで優勝したカナダ人のピアニストは、最終選考でファチオリを使いました。日本でもこのピアノを使うピアニストが現れ始めています。それはユーチューヴでも確認できます。私は、私が日本で最優秀ピアニストとしている角野隼斗が、やがてこのピアノを使い出すのでは、思っています。一昔前までは、ヤマハ、カワイのピアノが世界にもて囃されていましたが、その時代は去ったようです。日本のピアノ製造会社に対して、イタリアの赤トウヒを超える共鳴板になる材木を探しに世界中を飛び回って下さい、と言いたいです。 

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2022年7月16日          異常気象

 このところ世界の天候が大荒れに荒れている様子が、ユーチューヴで窺えます。日本も例外ではなく、何と、埼玉県のほぼ真ん中、鳩山町、嵐山、都幾川村が一時間に120ミリを超す大雨のため、河川が氾濫し甚大な被害を受けました。

 鳩山町には長野高校「北七会」のメンバーが春・秋の二回集まってきたゴル場があります。お互い寄る年波で、コロナ禍の前でしたか閉会としましたが、コースは甚大な被害を受けたようです。私のメンバーコース、「埼玉ゴルフ・越生コース」も近くにあるのですが、山の斜面を切り開いて作られたコースなので、左程の被害はなかったようです。ですが、この5、6年一度もプレーできていません。何故なら、いずれも好敵手だった同僚の宮沢、日経の山崎、IHの倉石、慈恵医大の清水、ナックデザインの長沢らが、既に幽明境を異にしているからです。私のメンバーコースはもう一つあって、宮沢君の八ヶ岳山麓・清里の山小屋近くにありました。清里の衰退が続き、昔の賑わいが夢のようだ、と仄聞するのですが、ゴルフ場はどうなっているのでしょうか? それより何より、問題は私がこの先、コースに出てクラブを振れるか、です。どうにか、クラブにボールを当てることは出来ても、18ホール歩き通すことが出来るか、それが問題です。仮に歩けたとしても、一人で回って面白いでしょうか?いいえ、ゴルフはわいわい言いながら4人でやるから楽しいのであって、一人でやったところで面白くもなんとないでしょう。でも、やりたい!近々決行します。  

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2022年7月15日          国葬の是非

 早稲田大学第一文学部に合格し、その入学式の時です。大隈講堂前の広場はごった返していました。部活への勧誘が執拗に行なわれていました。ひときわ大きい看板が出ていていました。「原理研究会」への誘いの看板です。面白そうなので立ち止まったところ、パンフレトが渡され、後日、法学部校舎の中の部室へ連れ込まれました。熱心な勧誘を受けました。興味はありましたが、奨学金はもらっていてもアルバイトに精出さねば学生生活が維持出来ません。次第に遠ざかりました。今から思うと、それが幸いしたといえましょう。

 いま、世情は韓国発の統一教会(原理研究会)の話題で持ちきりです。日本の政界に深く食い込んでいる実態が、次第に明るみに出始めています。犯人の家庭が多額の献金を余儀なくされ、兄は自殺に追い込まれ、母親は約1億円を奪われ、世間の同情は犯人にも集まっています。噂に寄れば、議員の秘書の経費は統一教会から出ているとのこと。日本の政界に対して、巧妙な罠が仕掛けられている闇の部分も明るみに出始めています。

 ここへ来て安倍元総理の国葬が発表されました。歴代の総理で国葬となったのは吉田茂だけで、あとは、自民党合同です。確かに7年余に亘る在任は評価の対象になり得ても、長いという理由だけで国葬に祭り上げる総理であったでしょうか?私はそうは思えません。ただ、自分の意見は持てず、調整能力では優れていたことは事実です。国葬の政府決定は勇み足というべきでしょう。

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2022年7月14日       13兆円賠償命令

 双葉原発事故の株主訴訟で会社に損害を与えたとして、旧4人の経営陣に対して13兆円賠償命令が下されました。これは国内最高の賠償金額でありましょう。そして、これはまた損害を与えた福島県民に対する保証を正当化する判決でもありましょう。元より、4人の元経営者に13兆円の支払い能力などあるはずもありません。つまり、裏を返せば、県に与えた損害のすべては、国の責任ではなく、東電そのものの責任だ、と国の責任を回避している判決でもあります。

 しからば、原発誘致に旗を振り続けた読売の社主であり、電源開発の総裁でもあった正力松太郎や、1兆4000億円まで使って、地方紙や地方テレビに広告費を撒き散らした読売新聞と電通には責任はないのでしょうか?

 当時、私は福島県を担当していたので、ことの推移をつぶさに見てきました。読売新聞とその傍系紙福島民友、民友テレビは賛成の論陣を張りました。朝日と毎日、朝日テレビと民放テレビは大反対の立場でした。福島県議会と名乗りを上げていた双葉町は誘致に大賛成でした。誘致が決まって莫大な金が双葉町に投下され、双葉町は大いに潤い、街全体が見違えるように整備されました。そこへ3/11の大地震、大津波です。15メートルの防波堤がそれまでに作られていれば原発のメルトダウンは防げたそうですが、その責任は4人の東電経営者の怠慢によるもの、とだけ決めつけてよいものでしょうか?誘致に向かって旗を降り続けた読売新聞、民友新聞、読売テレビ、そして電通、それに当時の福島県議会に責任がないと言えるのでしょうか?15メートルの防潮堤を作る安全対策を怠った経営陣の怠慢もさることながら、周りで囃し立てたマスコミや議会の罪は免責されるのでしょうか?

 それらに触れることなく、津波対策を怠った東電の4人の経営陣に一切の責任があるとの今回の東京地裁の判決は、私には片手落ちであるように思われてなりません。事の起こりは読売新聞です。読売の社主・正力松太郎が電源開発総裁になったことから始まった日本の原子力発電です。フィンランドのオンカロような核廃棄物を400メートルの地下に永久貯蔵する岩盤を持たない日本国土には原子力発電は、土台、無理なのです。小泉純一郎はそれを喝破して再稼働反対を唱え続けています。しかし、今回の東京地裁の判決は、福島県民にとっては朗報で在り、一歩前進、と捉えることが出来るでしょう。

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2022年7月13日        桜田淳子

 1970~80年代は、「花の中三トリオ」の愛称で呼ばれる、山口百恵、森昌子、桜田淳子の三人が大活躍した時代でした。私としたことが、森昌子の「哀しみ本線日本海」を、宴会の席などで歌っていました。突如、解散となったのは、秋田生まれで愛くるしい桜田淳子が統一教会の合同結婚式に参加したからです。文鮮明の仕業でありましょう。お相手は東伸行さん。北陸敦賀で小さな会社を経営していました。現在彼女は64歳。長男28歳、長女26歳、次女24歳の三人のお子さんに恵まれました。既に離婚して世田谷に住んでいるとの噂もありますが、確かなことは分りません。問題は64歳になった彼女が、芸能界復帰を望んでいることです。

 それに対して、芸能事務所側は「過去の行動について、きちんと説明しなければ芸能活動を許すことは出来ない」、としています。それはそうでしょう。信者のままで復帰活動されては、統一教会の広告塔たり得るからです。そうでなくても安倍元総理の銃撃事件があったばかりです。昭恵夫人が喪主を務めましたが、事の起こりは彼女に統一教会の隠れた広告塔の一面があったからです。森永製菓の創業者の家に生まれ、丸顔で無邪気な性格の女性ですが、結婚しても子供を産めず、良き妻であたとは決して言えない、と私は思います。それにしても韓国生まれの統一教会は私にとってはあってはならない存在です。

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2022年7月12日        統一教会

 統一教会は、1954年、韓国の文鮮明によって起こされたキリスト教系の新興宗教です。しかし、世界のプロテスタント、カソリック、ロシア正教から 完全に異端視されている、問題山積の異端キリスト教でもあります。何故なら、仏教や道教、儒教やシャーマニズなどの東洋的教義をキリスト教に採り入れた、文鮮明が作った「原理議論」を元にしているからです。その経典には、イエス・キリストがやり残したことを成し遂げるために、韓国に、メシアとしての文鮮明が生まれた。文鮮明こそがメシアの再来、再臨である。その目的は、韓国を中心とした世界政府をつくりあげることにある、としているのです。

 統一教会の合同結婚式は余りにも有名です。文鮮明の直感で相手が決まっていきました。参加費30万円、感謝献金140万円かかるのに、どうしたわけか、門前市をなす盛況が今も続いているようです。被害者の一人は往年の桜田淳子でした。いまはどうなっているのでしょう? 問題は統一教会の霊感商法です。得体の知れない物体を、信者は売りさばかなければなりません。売れない場合は自己負担です。その負担が多いほど、キリストはあなたを天国に導く、と教義にあります。

 安倍晋三はともかく、奥さんの昭恵さんが熱烈な信者であったようです。過去には月丘夢路、藤岡弘、鳩山由紀夫妻の幸、岸信介、音無美紀子、高村正彦、稲田朋美、、、、隠れ信者はどのくらいいるか、見当もつきません。

 一方、統一教会をカルト認定して、一切寄せ付けない国もあります。フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、中国がそれです。日本も早くそうしていれば、今回の惨事はなかったでありましょう。

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2022年7月11日         長野の丸なす

 長野高校の同窓会「北七会」は、毎年、7月の第二土曜、長野犀北館で開かれていました。いそいそと上野から新幹線に乗り、長野へ着くと墓前に捧げる生花を求め慶楽寺へ参ります。薩摩のいずみ市出身の出水勘助の墓と、中沢家代々の墓を清め、念仏を唱えてから、会場の犀北館へ行き、級友達と談笑します。会がお開きになると全員で校歌の合唱です。ピアノ伴奏は国立音大出の有賀君か私です。その後は内山君らと二次会です。若かりし頃はほとんどが権堂町の盛り場に繰り出して、夜更けまで飲み明かしました。その会が一昨年から中止になったのです。コロナのお陰もあるでしょうか、85歳を期に「北七会」そのものを終了、としたのです。

 長野へ行く楽しみはもう一つありました。東京では滅多にお目に掛からない、つまり「北信」にしかない「丸茄子」にありつくことです。小学校3年から高校3年まで、夏になると朝は味噌汁、昼の弁当は茄子の天ぷら、夜は茄子の油味噌、そして、茄子のお焼き、、、

 その丸茄子が一五個、昨日、長野東急デパートから代金着払いで送られてきました。実に見事な芸術品のような丸茄子です。早速、今朝は丸茄子の味噌汁です。美味しかったの何の、、癖のない、丸茄子独特の味を噛みしめるごとに、友人達の顔が去来しました。

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2022年7月10日         最年長者の演奏

 昨日は練馬文化センターで、グループのピアノ演奏発表会でした。うだるような猛暑でしたが12時頃リハーサルに行き、会場中に響き亘るスクリヤーヴィンの重厚な音の羅列をミスなしで弾き終えました。開演は暑さを避けて午後3時からです。出番は5時頃と聞いたので、再び4時に会場入りすると、場内はほぼ満席、小学生や中学生、その家族達で埋まっていました。しかし、そのほとんどは演奏が終わると帰ってしまいます。私の出番の頃には、座席は半分以下になっていました。

 目標は「上がらずに、ミスなしで弾き終えること」にありました。だがしかし、肝心な所でミスを犯してしまいました。どうして、自分はこう気が小さいのだろう、と自嘲しました。プログラム最後の、先生お二人による、ラフマニノフの「二台のピノのための舞曲」まで聴くつもりでいたのですが、その気になれず、記念品と花束をもらって退散しました。しかし、ロビーにいた数人の女性から「いい演奏でしたね」と声が掛かりました。帰宅して口にした生ビールの旨かったこと!一口飲むごとに気分が晴れ晴れとなってきたこと! よし、来年もやるぞ!と堅く自分に言い聞かせたことです。 

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2022年7月9日        再び自民の圧勝か 

 昨日の午後から始まって、新聞、テレビは安倍元総理の刺殺事件で持ちきりです。意外だったのは、犯人が元海上自衛隊員だったこと、動機は公文書書き換え問題ではなく、公明党の候補者の応援演説に、元総理がまかり出たことにあったようです。よほど公明党に恨みを持つ41歳だったのでしょう。

 さて、この事件が明日の参議院議員選挙に、どう影響するのか、世論はどう反応するのか、興味津々といったところです。何しろ、今回の選挙では全国至る所、立候補した人数が大変な数です。東京も定員6人のところ、40人近くが立候補しています。自民党と公明党に同情票が集まるか、それとも、他の野党に流れるのか、興味は尽きません。躍進が予想されるのは山本太郎率いる「レイワ」だろう、と私は予想しているのですが、相変わらず自民圧勝となるかもしれません。何故なら、立憲も維新も共産も共闘路線を選択できず、大同団結が出来ていないからです。何故、アメリカのような「共和党」「民主党」のような二大政党政治が、日本では出来ないのか。それも問題なら、日本の選挙制度にも問題が大ありです。自民党の巧妙な策略により、日本の選挙制度を「中選挙区制」から、「小選挙区制」に替えられてしまったことが原因です。小選挙区制度下では一名だけを選ぶだけですから、勢い、与党候補に絞られてしまいます。有識者からはこの巧妙な絡繰りについて、度々、問題提起されているのですが、政治は、敢えて目をつぶったままです。選挙制度を変えることなくして、日本の躍進はあり得ない、と私は敢えて苦言を呈します。

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下記の文章を書き終えて、仕事場から階下の居間に降りてテレビを付けると、「奈良で応援演説中の安倍元総理、背後から銃で撃たれる」という二ユースが飛び込んで来ました。犯人は41歳の男性。銃は猟銃のようなもの。安倍元総理は心肺停止の状態、だそうです。公明党候補者の応援だったそうですが、何で、奈良へ行ったのか? そこは森友事件のあったところです。公文書書き換え事件で赤城職員が自死したところです。そこの住民の怨念が今でも渦巻いている曰く付きの場所のはずです。不用意にもほどがあります。恐らく奈良の住民は、内心ではそれ見たことか、と思っているのではないでしょうか。「天網恢々疎にして漏らさず」です。   

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2022年7月8日        恨めしきはコロナ

 「夏が来れば思い出す、遙かな尾瀬、、、」 今は日本海側へ行くのは北陸新幹線で「あっという間」ですが、私は羽田からの飛行機を勧めます。それも快晴の日を選びます。まず、冠雪した富士山の上空を飛びます。南アルプス薬師三山、北岳、大天井、塩見岳を下に見ます。右手には八ヶ岳の峰、峰、、、左手奥は北アルプスです。剣、立山、穂高、槍、、、そして白馬連峰、、、後ろ立山の唐松、五竜、針ノ木岳、、、、上天気の時は群馬の谷川連峰、平標、千の倉、、その先の兎岳、八海山、そして尾瀬の火燧、至仏岳、、、、

 高校時代、印刷会社専務の清水さんが主宰する「ドンドン講」というグループに所属させてもらったお陰で、夏休み、冬休み、春休みを問わず、山行きのお声がかかりました。直江津駅前旅館の「いかやさん」、川口の味噌会社専務の大熊さん。このお二人は清水さんの経済大学時代の友達です。グループには長野北校で清水先生に英語を教わった数人も加わっていました。何しろ、私は高校生でしたから雑用を仰せつかります。テント張り、飯盒食事の世話、薪集めなどなど、、、しかし、費用一切は大人達が私の分まで負担してくれました、、、、閑話休題。

 小松空港や富山空港からの帰りの飛行機は、何故か名古屋市上空から太平洋沿岸に出ます。大きく左旋回するたびに富士山を左に、南、北アルプス、遙か東北の山々まで見ることが出来ました。左の端が日本海、右が太平洋となって島国日本の全貌が見渡せるのです。実に、実に雄大な眺めです。

 これを書いているうちに、しきりに、羽田から日本海側に飛びたくなりました。コロナさえなければなあ、と今更のように今の状況が恨めしくてなりません。 

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2022年7月7日         変異するコロナ 

 私は一昨年の6月から、都合、3回のワクチン接種を受けているのですが、どうやら、それでも危なくなってきました。変異した新しいタイプのBA4株、BA5株が、欧米で猛威を振るいだしたからです。イギリスでは感染者の22%がBA4株、39%がBA5株だそうです。武漢株から始まったコロナ株は、アルファー株、ベーター株、デルタ株、と変異し、今年の1月からはオミクロン株(BA1)と変異を繰り返してきました。日本では、島国という条件のため、BA1のオミクロン株が主流ですが、欧米では感染者の52%がBA4,BA5だそうですから、近いうちに日本列島でも、この二つの変異株が猛威を振るい出すでしょう。困ったことに、この2種の変異株については再感染もあり得る、という現実です。しかも、重症化する率が高い、と言われているのがこの変異株です。と言うことは、2度感染があり得るというのです。

 かてて加えて、日本では6月から7月にかけてグラフの数値が下向きになっていることを幸いとして、規制緩和が始まりました。門戸を開放し、旅行業者救済のため、クーポン券まで発行しよう、とする勢いです。自民党政府にとって、7月10日の参議院議員選挙もあってか、甘い判断に終始しようとしていますが、果たしてそれでいいのでしょうか? 欧米を席巻している変異株が、やがては、我が国の主流になるだろうことは、誰が考えても分ることです。手緩い政府の対応を憂います。

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2022年7月6日            AI・戦争

 人工知能(AI)の発達には恐るべきものがあります。武器を初めとし、あらゆる分野でAIが活躍し始めています。囲碁・将棋の世界ではAIを使うのは、今や常識とされ、これを駆使出来ない棋士は取り残されるばかりです。あろうことか、短歌の世界でもAIを取り入れよう、という試みが始まっています。言い出しっぺは、歌人の俵万智さんです。しかし、どうでしょう。どんなに字面が良くても、素晴らしい出来であっても、人工知能が作った歌だ、と知ったら、そこに感動があるでしょうか?甚だ疑問です。

 一方、戦争の世界では、いまやドローンが武器の主役になってるようです。エルドアン率いるトルコがドローン技術において、世界に先駆けているのは余りにも有名です。ウクライナに無償で贈った無人機が、緒戦において、ロシア軍に大打撃を与えました。数では勝るロシアの戦車は、トルコ提供の無人機のお陰で大打撃を受けました。実は、日本も自衛隊のドローンをウクライナに無償で送っているのです。この小型のドローンは、ロシア軍の機動力をいち早く見つけることに長けています。装甲車や戦車の位置を素早く察知し、味方に送ります。あとは、そこへ砲弾をぶち込めばいいだけです。ロシア側も負けてはいません。AI技術ではロシアも格段の進歩を遂げているからです。ということは、これからの戦争は、相手より優れたAIを駆使した方が勝ちを占めるようになるのではないでしょうか。

 実は囲碁将棋の世界では、棋士達が余りにAIに頼りすぎるため、見ていて面白く無くなり始めました。打たれる妙手がAIが教えてくれたものだと分ると興味が半減してしまうからです。脳味噌から絞り出された一手だからこそ、味わいと感激があるのであって、「AIが教えた手」では、「なーんだ」となってしまうのです。ましてや、短歌の世界ではどうでしょう。どんな名歌であっても、そこにAIが噛んでいた、としたらどうでしょう。感動するでしょうか? 少なくとも私はイヤです。俵万智さん、暇だからといって変な考えを世間に流布しないで下さい。文学の世界までAIに犯され始めたら、それこそ世の終わりです。

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2022年7月5日         プーチンは皇帝か(寄稿)

 現代ロシアを代表する作家にミハイル・シーシキン(1961~)がいます。95年からスイスに住んでいるのですが、このほど、朝日新聞に寄稿しました。その全文が今朝の11面全部に載りました。大変、感動したので要点を再録いたしました。

 ----この頃は、ロシア人であることに苦痛を覚える。いまや全世界にとってロシア語といえばウクライナの街を爆撃し、子供を殺害する言語、戦争犯罪人の言、殺人者の言語と同等に見なされてしまう。この「特別軍事作戦」の目的はロシアやロシアの文化、ロシア語をウクライナのファッシスト達から救うためだという。だが実際にはこの戦争はウクライナのみならず、ロシア人やロシアの文化、私の母語に対する犯罪なのだ。なぜ、プーチンはこんなにもウクライナを憎むのか?ウクライナは私たちが共有する、むごたらしい血にまみれた過去から逃れることができ、民主的な未来を築く道を選んだ。ロシアの僭称者はそれが気にくわないから憎むのだ。自由で民主的なウクライナが、打ちのめされたロシア人の規範となり得るからだ。プーチンにとってウクライナを破壊することがこれほど大事なのはそのためだ。しかし、プーチンはこの戦争で勝利を収めることはできない。

 ロシア参謀本部の計画には「NATOの軍隊にウクライナを防衛させてはならない」とあったが、NATOはプーチンの計画通りになった。ウクライナの空に飛行禁止区域は一切ない。プーチンの計画に従わなかったのはウクライナ人だ。ウクライナ人は降伏しなかった。ロシアの戦車を花で迎えることはなかった。ウクライナ人が守っているのは自らの自由と人間としての尊厳だけではない。今や、全人類の自由と尊厳を守っているのだ。ウクライナを打ち負かすことは出来ない。なぜなら、戦争の勝敗を決するのは戦車やミサイルの数ではない。自由を求める愛の力だからだ。ウクライナ人は自由であり何のために戦っているか知っている。一方、ロシア兵はかの地で何のために戦っているのか? ロシアの将軍たちの犯罪的な命令に従っている者たちは奴隷である。奴隷が戦うのは自分が生き延びるためだ。ただ、それだけのためである。、、(中略)、、ロシアのテレビは爆撃されたウクライナの街と殺害された子供達を映し出すが、それはウクライナのファッシストの仕業だ、と説明している。長年プロパガンダに酔わされた人たちは、ロシア軍はアメリカに押しつけられたファッシスト政権からウクライナの兄弟達を解放しているのだ、と未だに信じている。

 プーチンは最後まで戦うだろう。新たに何千人もの命を火の中に投げ入れながら。しかし、彼には勝ち目がない。彼は国民に勝利を与えたがっている。自分が皇帝であることの唯一の証だからだ。国民は今でもスターリンを愛し、冷戦やアフガニスタン戦争に負けたゴルバチョフを軽蔑している。クリミアの「返還」によって皇帝であることを正当化したものの、戦勝記念日の5月9日にはそれが出来なかった。既に愛国者達は、クレムリンの裏切り行為として公然と批判している。極く近い将来、プーチンの後継者が誰になるか見届けることになるだろう。

 国民は混沌の中で生活することを望まず、強力な権力者を望む声が再び高まるだろう。仮に非常に自由な選挙が行なわれたとしても、新しい国家の権力は新たな独裁者が握ることになる。そして西側諸国は彼らを支持するだろう。何故なら彼らが核兵器の保有量をコントロールすると約束するからだ。新しい独裁者を生まないために、ロシアは帝国的主義の浄化や、真の脱プーチン化、新しく生まれ変わることが必要だ。国民的な罪の意識と悔恨がなければロシア人とロシアという国にはいかなる未来もあり得ない。NATOもウクライナもロシア人のために「脱プーチン化」を行なうことはない。私たちロシア人が自らこの膿をロシアから取り除かねばならない。私たちロシア人はこれらの犯罪について率直、かつ無条件に罪を認め、許しを請わなければならない。それ以外に未来に続く道はない。-----(後略)

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ミハイル・シーシキン

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2022年7月4日           発表会

 あと、五つ寝るとピアノ発表会です。ところは練馬文化センター。出番は第二部の冒頭になっています。演奏曲目はスクリヤーヴィンのエチュード2の1。演奏時間は約3分。昔、ホロヴィッツがアンコールでよく弾いていた曲です。このところ、毎日練習しているのですが、まだ、思うように弾けていません。

 昨年の発表会も7月でした。そのときはピアノ教室の石原先生との「スラヴ舞曲」の連弾でした。12月のビデオ発表会ではショパンのノクターン11番を弾きました。

 この年齢になって、毎日、30分の練習は欠かすことなく、10日ごとにはピアノ教室へ通っているなんて(授業料一回3千円)「よくやるよ」、と思われるでしょうが、既に習慣になっているためか一向に苦になりません。問題は日を追うごとに指の動きが鈍くなってきていることです。既に、「ジーソミア」という不治の病に冒されていることを告白していますが、音階練習を何百回繰り返しても、右手第二指と第三指の間の0.01秒のズレの修正は出来ないでいます。だから、それがバレないようなスローで重厚な音の羅列の曲を演奏会用に選んだのでした。

 仮にも、若い人たちや、ピアノを愛する方々の前に出るのです。皆さんから「おや、いい音が鳴ったな」という演奏を心がけるつもりです。

 
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2022年7月3日          災いを転じて

 携帯電話大手のKDDIで、大規模な通信障害が起き、いまだ、復旧していません。日本人口の四分の一にも及ぶ3000万人が、携帯電話を使えず迷惑しています。物流、金融、交通、気象観測などを加えれば6000万件もなり、それらは、今もって回復待ちをしているそうです。世の中は通信機器の発達により大きく変わりました。一昔前までは、通勤電車の中は新聞を広げる人で一杯でした。いま、10両編成の車内で新聞を読んでいるのは私一人だけです。10人が10人ともスマホを持って熱心に戯れています。 

 もし、日本が戦争に巻き込まれた場合、敵はスマホなどの通信基地を、まず、狙い撃ちしてくるでしょう。一発のミサイルを撃ち込まれるだけで、通信機能は崩壊し、敗北を余儀なくされるでしょう。歴史が続く以上、戦争は必ず起きます。やがては、日本も巻き込まれるはずです。だから、だから、通信基地の安全を最優先にして、今から対策を講じておく必要があります。第二次世界大戦では、日本の大本営は長野松代の地下深くにありました。いまは観光名所になっていますが、それ以上の用心を、日本としてしておく必要があるのではないでしょうか? 通信機材を動かすには、当然ながら電気が必要です。その電気をどう確保するか、これもまた大問題でしょう。今回のKDDIの大事故は、旬日ならずして回復するでしょうが、日本の将来を考える「大きなきっかけ」が与えられた、と捉えるべきです。災いを、単なる災いにして看過してはなりません。

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2022年7月2日         出来るか、日大再生

 昨日、作家の林真理子が日大理事長に就任しました。同時に、22人の理事も新任しましたが、そのうち9名が女性という、いまだかってなかった布陣です。林が推薦した精神科医の和田秀樹も加わりました。学生だけで7万人、教職員4千人の巨大組織が、どう変貌するのか、できるのか、興味津々です。

 日大には私の父親も、その直ぐ下の弟・松葉栄重(よししげ、1896~1977)も深く関わってきました。学長まで勤め上げた彼は海運に関する専門家で、数々の業績を残しています。戦前では「交通要論」、「インド海運史」 1950年には「交通概論」1952年「商業概論」、1954年「海運」、1955年「海運の知識」、1959年「海運論」などがあります。退任後の昭和62年には、札幌の日大桜ヶ丘高校の初代校長に就任しています。卑近な例では、私の母親の再婚先に弟ができて、彼は日大三高の野球部員でした。卒業後、調布市役所の水道課に就職しましたが、四人の子供を残して早世してしまいました。

 一方、前任の田中理事長は5000万円の脱税容疑のほか、家宅捜査で1億円を超える現金が見つかったそうです。日大7万人の学生の中には、食うや食わずで学費を納める学生もいるはずです。昔の早稲田学生の私がそうでした。田中理事長は教育者にあるまじき臭い飯を食うことになるでしょう。

 願わくは、林真理子新理事長さん、こうなったら日大の一大改革に向かって全身全霊で取り組んで下さい。社会のために、日大の再生のために「粉骨砕身」できるなんて、なんとも嬉しいチャンスではありませんか!

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和田秀樹さん

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2022年7月1日          ハワイ 

 ハワイの緯度は19,5度、同じ緯度上にタイ・チェンマイが位置しています。一年中温暖な気候で、世界の人々の憧れの憩いの地です。長嶋茂雄の息子・一茂などは、仕事そっちのけで年中入り浸っています。このハワイを題材にした長編・歴史小説があります。アメリカ人ジェイムズ・ミッチナーが書いた大作で、数々の映画にもなりました。「サヨナラ」や「南太平洋」などの名作がそれです。

 この大作を流麗な日本語に訳し、上巻・下巻に分けて日本図書刊行会から出版した男がいます。成澤紀夫君です。彼は長野善光寺の山門下に代々店を構える、名物「七色唐辛子・八幡家磯五郎」家の次男で、私は3年間、長野柳町中学で彼と机を並べました。彼は長野北高校から東京外語大の英文科に一発合格を果たし、その後、高専や大学で教鞭をとるなど、今もって英語のオーソティーとし活躍中です。

 その彼から、「ハワイ上・下」の改訂版を電子出版した、という知らせが届きました。本当は「紙の本」にしたかったようですが、本が売れない事情を考慮しなければならなかったようです。

 彼の翻訳になる分厚い「ハワイ上・下」は私の書棚の最上席にいて、私を睥睨しているのですが、この本は、実に、実に面白い。面白いだけでなく、ハワイの成り立ちの複雑な歴史が分って「目から鱗」となります。どうかどうか、アマゾンのキンドルにセットし、成澤君の力作「ハワイ上・下」を電子出版で読んでみて下さい。

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2022年6月30日                  G7・閉幕

 ドイツのエルマウで開かれていた先進7カ国の会議が閉幕しました。日本の岸田首相は終始、和やかに各国首脳と談笑していたのが印象的でした。彼にそれが出来るのは2年間の留学経験があったからです。前任の菅総理もG7に出席していましたが、彼は全く英語が分らず、意味も無い笑いを浮かべているだけでした。その前の安倍総理も片言は話せていたようでしたが、深い意味での会話には置いてけぼりを食らっていました。日本の英語教育は、小学校から始まっていますから、文法や単語の解釈には滅法強くても、日常会話については全くのプアーです。近年、日本でも会話の重要さに気づき、教育方針が会話重視に改められつつありますが、それも緒に就いたばかりで、世界の首脳を相手に、堂々と英語で渡り合える政治家は皆無に近いと言っていいでしょう。唯一、河野太郎は違います。彼には二年間のアメリカ留学があります。どんな場目に置かれても、恐らく、相手と対等な話が出来るはずです。次の次の次ぐらいに目されている小泉進二郎はどうでしょう?語学力は全くの未知数です。今のうちに留学経験をしては?と言いたくもなってしまいます。

 話の内容の深さはともかく、岸田首相はG7やNATOのお歴々と、内容はともかく、和やかに談笑して帰国しました。開成からから早稲田へ、そして留学の成果がここにあったのでした。やれやれではありました。                    

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2022年6月29日        差し入れ効果

 昨日はパソコンが修理から上がる日でした。約束の2時に喜び勇んでPCデポへ行きましたが、まだ、出来上がっていません。夜、7時に再び行って漸く再会を果たしました。中身は前のパソコンそっくりそのまま入っていましたが、機種はどうやら新品のようです。画面や本体に「しわぶき」一つの痕跡も無くなっていたからです。その際、パソコンの中身を見せてもらいました。複雑怪奇そのもので、全く未知の分野でしたが、本体のマイクロチップは意外に小さく、ハガキ二枚分の大きさしかありません。凄いものを私は友達にしているのだなあ、とシミジミしてしまいました。

 それにしても、パソコン画面に雨が降り出す不具合を修理するのに2週間もかかるとは異常です。PCデポには技術者がいないのでしょうか。長い付き合いなのですが、人がどんどん入れ替わるのがこの店の特徴です。関東に60店舗もあるそうですが、いつ行っても店はガラガラです。しかし、パソコンも、IPADも、スマホもここから仕入れ、特別会員になって月額会費をとられている以上、ここから離れる訳にはいきません。夜7時は私にとっては「飲みタイム」です。それをこらえ、コンビニでビールの大きい缶6本を買って出向きました。その差し入れの効果は覿面で、新装なったパソコンは、今のとこ快調に作動しています。           

 
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2022年6月28日      宗教の抑止力 

 タイ・チェンマイの日本語教会は、中国人キリスト教会の大きな建物の中の一部屋を借りて存続していました。牧師の野尻孝篤・明子ご夫妻は共に早稲田の後輩で、お二人は法学部校舎にあった部室時代から結ばれていました。ちなみに、明子夫人は救世軍を立ち上げた教祖の孫娘です。日曜日には膨大な数の中国人が教会に来ていました。昼食は広い食堂で20バーツ払って一緒でした。中国人教会はベトナムのハノイにも、南の果て、ホーチミンにもありました。カンボジアにもありました。バンコックのそれは入りきれない中国人で溢れかえっていました。ところが、中国本土の上海でも北京でも西安でもキリスト教会を見かけることはありませんでした。なぜなら、共産主義は宗教を否定しているからです。

 同じことはロシアにも言えるようです。表向きはロシア正教が古くからあって、41%の信者がいるようですが、(無神論38%、イスラム教6%、仏教0、5%、ヒンズー教0、1%)ソ連邦時代「財産の一部または全部を共同所有することで平等な社会を目指す」ことが国是となり、宗教は否定されたのです。一方、7世紀のムハンマドを起点とするイスラム教は今や全盛を極めつつあり、一日に2万人の信者が増えているようです。いま、世界人口の23億人がキリスト教徒で、20億人がイスラム教徒ですが、近い将来、イスラムが世界一の信者を抱えることになりそうです。

 歴史を俯瞰して思うことは、宗教は人間の欲望の抑止力足りうる、ということです。異なった人間同士であっても、互いに存在を許しあう価値観の存在がそこにある、ということです。ロシアのウクライナ侵攻のあとに予想されるのは中国の台湾侵攻です。台湾はもともと仏教国ですが、キリスト教会もあちことに存在しています。日曜日となれば教会は人で溢れます。その多くはフィリピンから台湾に出稼ぎに来ている若い女性たちです。この人たちの平穏な日々を、宗教を否定する共産主義国はぶち壊そうとしているのです。

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ロシア正教会会堂

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2022年6月27日            暑い!

 暑い、兎に角暑い。例年なら梅雨の真っ最中なのに、今年はどうしたことでしょう。この異常気象は、人間がひりだした炭酸ガスや窒素酸化物のお陰だそうですから、今年以降も続くのでしょうか。

 私自身は寒いより暑い方が好きです。高校時代、汗にまみれながら信州の山々に登りました。やっとのことで山の稜線にたどり着くとそこは天国です。眺望が開け涼風が谷間から上がってきます。それはこの上ない「くつろぎ」の瞬間で、それが、よくて、よくて山へ登るのかもしれません。

 ところで暑さにやられて死にそうになったことがあります。東京都新聞組合の旅行でシンガポールへ行った時です。ゴルフをやるための親善旅行でもあったので、朝早く、シンガポールの小さな島のゴルフ場に集まりました。大きなペットボトルを持って出ましたが、照り付ける太陽のもと、それだけでは足りません。もとより売店もありません。水たまりの泥水をタオルに浸し、首筋に巻き付け、這う這うの体でクラブハウスへ引き上げました。そこはギンギンに冷えていました。入った途端余りの温度差に眩暈がしたので「これはいかん」と、慌てて外へ出て、体を慣らしてから 再入室しました。通訳の人によれば、その日は偶々、異常に暑かったらしく日中は45度を超えたとか。全くのところ命拾いをしました。帰国にあたってパターを一本買いました。いまでもそれを愛用しているのですが、最後にコースに出たのは房総半島が台風に襲われたとき以来ですから、もう、ボールの打ち方も忘れてしまいました。

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2022年6月26日     臭いは旨い

 またまた、食べ物の話で恐縮ですが、先日、囲碁の会で錦糸町へ行った帰り西武デパートの食品売り場へ寄りました。「クサヤの干物」を買って帰ろうと思ったからです。ありませんでした。一尾丸まるのクサヤは全くなく、わずかに、数切れを袋に入れた惨めなクサヤだけしか店頭にありませんでした。大島の三原山が噴火してしばらくした頃、竹島桟橋から小型船に乗って大島へ行きました。名物の椿が咲き誇るころで、レンタカーで島を一周したり、三原山の途中まで登ったりしました。波浮の港には2,3軒のクサヤの製造所がありました。店の周りが天日干しのクサヤで埋まっていました。店の一角には大きな窯があり、黒々とした液体が異臭を放っていました。生魚を開きその液体に浸しては干し、干しては浸しを何度も繰り返し正品にしているようでした。その匂いたるや、臭いもの好きの私でさえ、息を止めねばならないほどの、奇妙奇天烈な臭いを放っていました。青サバを5枚、飛び魚を5枚、厳重に包んでもらって東京へ持ち帰りました。

 こう書いているだけで、クサヤの臭いと味が蘇ってきました。まず、アマゾンにあるかないか、ネットで調べてみましょう。昨日は、長野の東急デパートへ「長野の丸茄子」の直送をお願いしたばかりです。

 
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大島 波浮の港

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2022年6月25日     たんぱく質
 土曜朝のテレ朝に、「全国美味いもの探し」という番組があります。今朝は、歌手の天童よしみが伊勢へ行って「餅」と「牛肉」を食べるところが放映されました。それ以上太ってどうするんだ、と言いたいぐらいよく食べていました。一昔前、良い声を出すには、まず身体を作らねば、という風潮が蔓延し、女性歌手は、これ幸いと太りだしました。これが災いしてか、日本には「これは」という女性オペラ歌手が育っていません。
 画面は、天童よしみがが3万円の松坂牛のすき焼きにむしゃぶりつく場面です。何とも言えないいい色の牛肉です。途端に、自分が牛肉に狂っていた時が思い出されました。旅がらすでしたから、美味いといわれる牛肉にありつくことができました。丹波の黒牛、神戸牛、東北の前沢牛、山形の米沢牛、、、中でも前沢牛の「牛寿司」は圧巻でした。良質の寿司米の上に黒毛和牛の生肉が乗っかっているのです。旨くてうまくて、その時どの位たべたものだか、、、、いま、デパートに出店を出している「肉の中西」を覗いてみると黒毛和牛は100グラム三千円を超えています。とても手が出ません。ところが最近、年寄りは肉を食べろ、と言われだしています。今年一月、99歳でお亡くなりになった寂聴さんは、肉を常食にしていたようです。でも、毎日牛肉を300グラムほど食べていれば、本当に長生きが保証されるのでしょうか? その辺で売っているくず肉でも、肉なら何でもいいのでしょうか? これはつまり、年を取ったらタンパク質を不足させるな、ということでありましょう。そういえば私の一日の食事でたんぱく質の分量は微々たるものです。改善を試みようと思います。天童よしみさん、ありがとう。

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これが、なんと10グラム480円

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