ジョーク・パロデイ集(3)

 お知らせ

   このジョーク・パロデイも二年弱かけて360編になりましたので、いま、一冊に纏める作業にとりかかっています。出来上がるのは9月末頃でしょうか。僭越ながら、先着30名の方に、無料で差し上げたいと思います。ご住所とお名前をお知らせください。

 ここに掲載していくジョークとパロデイの数の目標は、1000です。気が遠くなる数字ですが、頑張ります。ご期待下さい。


                       360)早い

 渥美清の臨終の枕元で、おばちゃんが泣き出した。渥美清が小さな声で、

    「おばちゃん、まだ、早いよ」

 

                        359)最後のことば

     ドクターA 「脈はまだ動いている…動いている…アッ、止った…」

     カラヤン  「タクトを振れ、タクトを…ふ…れ…」

     ビビアン・リー 「風と共に、去って逝くのね…」

     石川五右衛門 「いい湯だな…は…は…ん…」

     中沢 信男 「あゝ、面白かった…」

 

                      358)ナイカ

    「病院の〈内科〉の名前の由来、知ってる?」

    「知ってるとも。ああではナイカ、こうではナイカと言われるところだからさ」

 

                       357)遅刻

    「遅刻した理由は何だね?」

    「ワタシ、アメリカへ留学する夢を見ていたんですが、飛行機がなかなか出なくて、寝過ごしました」

    「分かった。君は?」

    「見送りに行ってました」 

 

                      356)ホボ

    「九州の佐世保は、サセホかね、サセボかね?」

    「ホボ、同じだよ」

 

                       355)腹が立つ

    「ワタシ、自分の若いころを思い出すと、腹が立って、腹が立って」

    「どうしたの?何かあったの?」

    「何にもなかったからよ」

 

                       354)お声

    「モエちゃん、商店街に入り口に置いてある、あの箱、ナニ?」

    「投書箱よ。あなたのお声を聞かせてください、と書いてある」

    「聞かせてやろうじゃない。私がやってあげる。あー、あー、あー」

 

                       353)いない

 〈子供のいる方、お断り〉の張り紙のあるアパートへ、母子がやってきた。

    「ボクに貸してくれる? ボクには子供はいません。母親がいるだけだよ」

 

                       352)オフレ

    「ある新興国が、乗り物に関するオフレをだした」

    「へえ、どんな?」

    「すべての乗り物の運賃は、乗っている時間に比例しなければならない」

    「当然のことじゃないか」

    「すると、鈍行より特急の方が乗っている時間が少ない」

    「なるほど。飛行機が一番安い乗り物になるのか」

 

                        351)中国

    男A [中国には住めない。水が汚染されているから、買わなきゃならない」

    男B 「中国に住みたい。水を売って生活できる」

 

                        350)お喋り

    「お喋りは女性にはつきもの。でも、一年で一番お喋りが少ない月がある」

    「それは?」

    「二月。日にちが少ないだろ」

 

                        349)追いかける

    「新幹線小田原駅で、〈のぞみ〉のやり過ごしで停車していた〈こだま〉の運転手が一瞬ホームへ出た。

     すると、ドアが閉まって、発車してしまった」

    「運転手は慌てただろうなあ」

    「どうしたと思う?」

    「……」

    「狼狽した運転手は、タクシーで新幹線を追いかけた」

    「そんなバカな、捉まるわけないのに」

    「それが追いついたんだよ。箱根の登り口があるだろ。気付いた車掌が急ブレーキをかけたんだとさ」

 

                        348)六分の一

    「ワタシ、もう地球が嫌なの、月へ行って住みたいの」

    「どうして、また?」

    「あそこは、体重が六分の一になるっていうじゃない?」

 

                         347)飽きた 

    「ワタシ、気象予報士になろうと思うの」

    「どうして、また?」

    「だって、テルテル坊主作るの、もう、飽きちゃった」

 

                         346)三分前

 天国と地獄の分かれ道に、男がやって来た。

    「君は何かね、経歴を見ると、さして、いいことも悪いこともやってない。何かいいことやったかね?」

    「暴漢に襲われている若い女性を助けました」

    「それは、何時のことかね?」

    「三分前です」

 

                     345)特上

 ステーキ店に入った。お客は堅そうな肉を苦心しながら食べている。彼は、特上を頼んだ。同じ肉が運ばれてきた。

 「ボーイさん、何で同じ肉なの?」

 「違うんですよ。特上には、切れ味の良いナイフが付いています」

 

                     344)身長 

    「モエちゃん、お兄ちゃんの身長計ってあげる。うーん、届かないわ、ちょっと、しゃがんで!」

 

                     343)ウエスト

 昔、〈ウエスト・サイド・ストーリー〉に出演したジョージ・チャキリスが、超肥満体になってブロードウエイに出演している。出し物は 〈ウエスト・サイズ・フトーリー〉

 

                      342)和菓子 

    「ウチの先生はチョコレートやケーキが大好きなのに、何故か〈和菓子〉と呼ばれているんだ」

    「?」

    「わが師だからさ」

 

                     341)共通点

    「清水次郎長と西郷隆盛に共通するのは何かね?」

    「……?」

    「二人とも郷里に銅像が建っておる」

    「猫と扇風機に共通するのは何でしょう?」

    「……?」

    「寒くなると動かなくなります」

 

                      340)足 

    「鳥の足は?」

    「二本」

    「ライオンは?」

    「四本」

    「クモは?」

    「八本」

    「ムカデは?

    「百本以上かなあ」

    「ヘビは?」

    「…一本」

 

                      339)数

    「ボク、迷っているんだ。大きくなって医者になるとき、心臓外科医か、眼科医か、歯科医か」

    「迷うことないよ。心臓はいくつある?」

    「一つだよ」

    「目は?」

    「二つ」

    「歯は?」

    「32だよ」

    「だろー、故障の頻度は数に比例する」

 

                      338)水

 匠君の朝の日課は、庭の植木に水を撒くことだ。お母さんが聞いた。

    「匠君、水、撒いた?」

    「まだ、だって、雨が降ってるもん」

    「だったら、カッパ着てやればいいじゃない?」

 

                      337)その原因は

 針金のように痩せた女と、ビアダルのように肥った女が言い争いをしている。

    「あなたを見ていると、日本もいよいよ飢餓状態になって、食べ物が不足し始めた、と思うわ」

    「そうでしょうとも。その原因のすべては、あなたにあり、とね」

    「食べ物が無くなったら、私、あなたをヒモにして、首をくくって死ぬわ」

    「どうぞ、ご勝手に。でも、私がヒモになってもすぐ切れるわ。あなたの重さに耐えられるヒモって、この世にあるかしら?」

 

                  336)アベノリスク 

 水平方向に動いていた株価と通貨が、急に垂直方向に動き出した。これを世間はアベノミックスという。

 ある日突然、株価と通貨は下落し、再び水平方向へ動き出した。 これを世間はアベノリスクという。

 

                 335)釣竿と指揮棒

 釣り師と指揮者は、釣竿と、指揮棒を、垂直方向に動かしていればいいのだよ。

 釣竿と、指揮棒を、水平方向に動かせば、魚は逃げるし、音楽は止まっちゃう。

 

                  334)成功

 ダイエットは、首を水平方向に振れる人は成功し、首垂直方向に振る人は失敗する。

    「これ、食べる?」と言われた時の動作である。

 

                  333)その日

 垂直方向に向かっていた成長が、ある日を境に水平方向への成長に変わる。

 その日を成人の日という。 

 

                  332) 味オンチ

    「ねえ、このグラタンの味、おかしいんじゃない?」

    「やっぱりねえ。これであなたが味オンチだということが、ハッキリしたわ。だって、料理の本には、これこそ、世界最高の味、と書いてあったんですもの」

 

                   331)どちら

 料理が出来るのにしようとしない女と、料理が出来ないのにしようとする女と、どちらを妻にしたい?

 金が稼げるのに稼ごうとしない男と、金が稼げないのに稼せごうとする男と、どちらを夫にしたい?

 

                   330)何したい?

    「モエちゃん、お母さんぐらいになったら何したい?」

    「ダイエットしたい!」

 

                    329)山盛り

    「さあて、このお料理の決め手はワインです。スプーン一杯の赤ワインを最後に入れましょう」

 モエさんが質問した。

    「先生、スプーンは、ならして一杯ですか? それとも山盛り一杯ですか?」

 

                     328)どっち 

 スパゲッテイ・カルボナーラと、アップルパイの作り方を習い覚えたモエちゃんが、友達を呼んで試食会を開いた。友達が聞いた。

    「で、モエちゃん、このお料理はどっちなの?」

 

                     327)空っぽ

 遊びに夢中のモエちゃんは、急にお腹が痛くなった。お母さんが言った。

    「お腹を空っぽにして遊んでいるから痛くなるの。お腹に何か入れたらいいわ」

 数日後、遊びに来た小母ちゃんが、今日は頭が痛い、と言った。

    「小母ちゃん、頭が痛いのは小母ちゃんの頭の中が空っぽだからなの。何か入れたらいいわ」 

 

                     326)障害

    「彼女の知覚障害で悩んでいるんだ」

    「ひどいのかい?」

    「結婚という言葉が聞こえないらしいし、いいわ、という言葉が言えない」 

 

                     325)思い出す

    「加齢が進むと、三つのことも進む」

    「ほう」

    「まず、人の名前が思い出せない。二つ目は人の顔が思い出せない」

    「三つ目は?」

    「えーと、えーと、えーと」

 

                     324)三分の二

    「若いとき、三分の二結婚式を挙げたんだ」

    「?」

    「神父さんがいて、新郎のオレがいたのに、花嫁がとうとう来なかった」 

 

                       323) 訴訟

 天国と地獄の間で訴訟が起こった。天国の神と地獄の悪魔が、宇宙の神の前で争った。

 地獄が勝ったことは、言うまでもない。弁護士の殆どが地獄にいたからだ。

 

                       322)だいじょうぶ 

 車がまだ珍しかったころ、夫婦は新車を購入した。

    「電気系統をチエックするから、君、外でみてくれる?」

    「いいわよ」

    「ヘッドライト」

    「点くわ、だいじょうぶ」

    「ブレーキ」

    「だいじょうぶ」

    「ウインカー」

    「だいじょうぶ、あ、だめ、だいじょうぶ、あ、だめ、だいじょうぶ、あ、だめ…」 

 

                      321)何とかせな 

 3月11日以来、二年間無料であった罹災者の医療費が、4月で打ち切りになる宮城県では、病院やクリニックの前に、おびただしい行列ができ、寒さに震えながら順番を待っている。

    「何とかせないかんだろが!」 視察に来ていた安部総理が宮城県知事に言った。

 行列の人々に、椅子が出され、カイロが配られた。

 

                      320)南北戦争 

    「朝鮮半島が風雲急を告げている」

    「何で、南北は仲が悪いんだろう?」

    「リンカーンの頃のアメリカの真似だよ」

 

                       319)タレント

    「タレントたちは、よく、結婚したり離婚したりするね」

    「有名になればなるほど、それが多い」

    「超有名なタレントで、絶対に離婚しないカップルがいる」

    「それは」

    「ミッキーマウスとミニー」

 

                       318)どケチ 

    「世界で一番どケチな国の、結婚式の予約は、2月29日が一番多いそうだ」

    「何で?」

    「4年に1回しか結婚記念日はやって来ない」

 

                      317) しばらく

 単身赴任から帰ってきたお父さんに向かって、匠君が言った。

    「ボク、今度の夏休みは、しばらく行ってないところへ行きたいなあ」

 ボクをしげしげと見たお父さん。

    「床屋に決めよう」

 

                       316)行く先 

 若い女性が、東京駅で仙台行きの新幹線に乗り込んできた。座るやいなや、京都市の地図を広げて熱心に勉強を始めた。となりの小父さんが心配そうに語りかけた。

    「失礼ですが、お嬢さん、お乗りになった列車はこれで間違いないのでしょうね?」

 

                       315)まずい

 国民休暇村で。

    「まずいなあー、さっき、土産物屋でお隣の夫婦に逢っちゃったよ。軽井沢のホテルへ行く、と言って出て来たんだろ}

    「でも、いいわよ。お隣はヨーロッパへ行くって言ってたんだから」

 

                       314)半熟 

    「今年の夏は、暑かったなあ」

    「全く。オレなんか、生卵食えなかったよ」

    「?」

    「飼っている鶏が、半熟のゆで卵ばかり産んだんだ」

 

                       313)JTB旅行案内書

 このスイスの秘境村は静寂と孤独を愉しむ絶好のエリアとして、いまや、世界的に有名になり、連日世界各地から大勢の人が訪れています。コースに入っていますので、どうぞ、静寂と孤独を存分にお楽しみください。 

 

                       312)食事時間

    「おーい、ボーイさん、食事時間は何時かね?」

    「ご朝食が7時から10時まで、ご昼食が11時から2時まで、コーヒータイムが3時から4時まで、ご夕食が6時から10時まででございます」

    「フーン、市内観光するヒマがないなあ」

 

                      311)オカシイ

    「おーい、ボーイさん、このスープおかしいよ」

    「オカシかったら笑ってください。お客さん」

 

                       310)どっちだって 

    「おーい、ボーイさん、このチーズ、フランス製かね、イタリア製かね」

    「お客さん区別つかないんですか?」

    「つかない」

    「なら、どっちだっていいじゃありませんか」

 

                       309)秘密警察

 シーズーとダックスフンドが散歩している。そこへ、プードルが通りかかった」

    「ほら、あれがこの前話した警察犬だよ」

    「ふーん。デカには全然見えないなあ。警察犬はシェパードが普通だろ」

    「ヤツは秘密警察なんだ」    

 

                        308)思い出

 ハエが三匹禿げ頭に止っている。

    「ねえ、みんな、思い出さない?昔ここでカクレンボして遊んだのを!」

    「今日は滑り台ごっこだね!」

 

                        307)わけ

    「家の犬を躾けたんですよ。食事が欲しいときはワンワンと二回鳴くように」

    「ほほう」

    「500回もやってみせたんですよ」

    「じゃあ、できるようになったでしょう」

    「できるんですがね。私がワンワンと二回言わないと餌を食べなくなったんです。そんなわけで、旅行のお誘い、お断りしたいんですが…」

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