最近のエッセイ(84)

2022年6月2日           日大理事長に林真理子?

 林真理子は山梨県石和の書店の娘です。日大芸術学部を卒業して六本木の「ナックデザイン」へ入社しました。社員30人足らずのこの会社は長野高校同級生の長沢忠信君が経営する会社で、同じく同郷の鈴木さんが経営するセブンイレブンの店舗デザインを一手に引き受けていました。しばらくして、林真理子は辞めて作家の道に入りましたが、あるとき、朝日の浜離宮ホールの休憩時間に、彼女が所在なげに突っ立っているのを見つけ、長沢君を話題にして立ち話したことがあります。いま、彼女は超売れっ子で、文春や週刊朝日、そのほかにコラムを抱えています。

 その彼女に「日大理事長を引き受けてくれ」という話が持ち上がっています。前・田中理事長は、あろうことか、不正経理を働き、私財を肥やすという理事長にあるまじき刑事事件を引き起こしました。日大としては汚名挽回のため、日大芸術学部出身で世間に名の売れた林真理子に白羽の矢を立てたのでしょう。汚名挽回のためのいわば、窮余の秘策でありましょう。恐らく、彼女は尻込みするでしょうが、私は引き受けてくれたらいいな、と思うものの一人です。何故なら、私の父親が日大と深い関係にあったからです。東大農学部教授を定年退官後、父親は日大農獣医学部に移ります。馬の獣医として東京競馬場と関係し、名馬の治療で名をあげます。馬の蹄鉄に強い関心を持ち、日本蹄鉄学校を立ち上げます。その学校を前身として新たに設立されたのが日大鶴ヶ丘高校です。初代校長に父親の名が刻まれています。思えば、私の子供の頃の遊び道具は馬の蹄鉄でした。蹄鉄は、その材料と作り方によって互いにたたくと違った音で鳴ります。それが面白くて、面白くて、、、、、

 今回の日大理事長の不祥事は、マンモス大学卒業生、関係者が世間に顔向けできない忌まわしい事件として捉えられています。果たして林真理子がこの大役を引き受けて気分刷新が出来るかどうか? このところの見ものです。

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2022年6月1日          悲痛な叫び

 二十数年前、皇太子のお妃を小和田雅子様に特定しスクープ報道したのは、後に論説主幹を務める松山幸雄記者です。その松山さんが社内報で苦労話を語った際、雅子さんの父上の小和田恒さんの立派さについて語ったことがありました。いま、雅子さまのご両親はオランダのハーグにお住まいです。日本にいて、何かと話題になるのを避け、自ら進んで国際司法裁判所判事を志願し、ご夫妻で移り住んだのでありました。その崇高な志のお陰か、雅子様の一族がマスコミの話題になったことは一度もありません。秋篠宮の紀子様ご一族の川島家とはエライ違いです。

 雅子様の父上の恒さまは、国際裁判所の所長を日本人初として務められ、現在89歳、このほど、オランダのライデン大学で記念講演をなさいました。この講演は「小和田記念講座」として、オランダのライデン大学と東京大学が共催し、今後に続くとのこと。この英語での講演のなかで小和田さんは以下のように述べました。

 ロシアは国連の責任ある創始者の一員であり、国際秩序を犯すものを制裁する立場にある国だ。しかも、集団安全保障という新たなシステムを担う特別な力を与えられた安全保障理事会の常任理事国だ」、「今回のウクライナへの侵略は、古典的な国際法の違反という意味ではもちろん、常任理事国としての正当性を完全に拒んだという意味で大変ショックである」、「この破壊は人類が築いた国連の集団安全保障に極めて深刻な被害となる」と述べました。そして、最後に「東アジアと欧州の若者たちが、全世界に受容される普遍的価値の枠組みを共有するよう心から期待する」と呼びかけています。

 国際裁判所所長を退任しているからこそ、このような発言が出来るのでしょうが、それにしても痛切な叫びです。プーチンを初め、ロシア人の心にどのように響くでしょうか。

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2022年5月31日          弱肉強食

 ユーチューブやフェイスブックを見ていると、動物同士の戦いの場面が頻繁に登場します。巨大な蛇同士の戦いもあれば、水を飲みに来たライオンを鰐が飛びかかって水中に引きずり込む場面もあります。蛇を見ると、身が縮む位、私は蛇が嫌いなのですが、つい見てしまいます。巨大な蛇が巨大な蛇を頭から飲み込んで行く様は実に身の毛がよだつシーンで恐ろしさこの上もありません。つらつら思ってみると、サヴァンナや密林に住む動物たちは相手に食べられるために生きている、食べられることを目的として生きている、としか思えません。つまり、生存が約束されているのは相手に食べてもらうためなのです。陸の世界もそうなら、海の世界だって同じです。生を授かった途端に一回り大きな魚の餌食になるのです。そこに人間まで加わり大網を広げて一網打尽します。魚にしてみれば、何のために生を授かったのか、理解に苦しんでいるでしょう。人間だけです。授かった生命を邪魔されることなく寿命を全う出来ているのは。それだけに、命は尊いものなのです。

 その命を、大切な命を、自分が勝手につくった理屈を元に無造作に殺すことをはばからない、それが戦争です。過去の戦争もそうでしたが、今度のロシアによるウクライナ侵攻はそれの最たるものとして世界史に刻まれるでしょう。凄惨な弱肉強食がウクライナ全土に波及しているのです。その張本人プーチンのいる宮殿に3メートル以上ある大蛇を持ち込んで、プーチンを頭から飲み込んでもらいたい、と思っているのは私一人ではないはずです。

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2022年5月30日      枕草子は広報誌?

 「徒然なるままに、日暮らし硯に向かひて、そこはかとなく、もの書き綴れば、あうしふこそものぐるおしけれ」、とは枕草子の冒頭の書き出しです。作者は、言わずと知れた清少納言。生年ははっきりしませんが、西暦966に生まれ1025年に没しています。享年56歳。一体、何の目的があって枕草子を書いたのか?単なる思いつきや、芸術的感興によって書いたのではないことが、このところ、詳らかになってきています。それは、彼女が女房として7年間仕えた中宮・定子の栄華を世に広めるための、いわば広報誌的役割を演じた、というものです。

 一条天皇の中宮だった定子は、哀れにも24歳で没しますが、幼い頃から美しく、聡明で、優雅であったようです。しかし、彼女にはいろいろな苦難が襲います。父の死、兄の左遷、それに伴う自身の宮中内での孤立。彼女に仕える女房の一人としての清少納言は、その苦難を和らげるため、真実を世間に知らせるため、枕草子を書いた、というのです。現在残されている枕草子には、当時の生々しい記述は、当然ながら削除されて現代に至っていますが、枕草子の出発点が、中宮定子の広報活動であったと、今に知るのは、大変、興味深いことです。

 現代の広報官であった清少納言が仕えた中宮定子とは、どんな美貌の持ち主であったのか?24歳で早世した訳は何だったのか? 俄然、興味が沸いてきました。               

                     (この記事、今朝の天声人語に載っています)

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2022年5月29日          浅草・上野

 昨日、久しぶりに浅草まで車で行きました。雷門の前を通ると大提灯の下は凄い人だかりです。昔、馴染みだった、松屋前の神谷バーはまだ閉まっていました。車を観音様裏の「しばらくの銅像」近くの骨董商「清雅堂・清水」へ着けます。50年前にタイ・バンコックから持ち帰ってそのままになっていた古い刀を一振り、鑑定をしてもらうために尋ねたのでした。警察から許可証をもらい、月に一回開催される都庁で行なわれる鑑定会に持ち込んだのでしたが、「刀の刃」の存在が今ひとつはっきりしない、刀の一部を研いでもらい(専門用語で、<窓を開ける>というようです)改めて鑑定に持ち込むように、といわれました。刀に入っている銘は、江戸時代初期の超有名な刀鍛冶の作のようで、それだけに、偽物も多い、というご託宣でした。

 帰り道、鶯谷を経由して上野の山に入りました。人、人、人で溢れかえっていました。国立博物館、東京芸大をみて、昼時だったので、上野の精養軒に車を着けました。懐かしい「精養軒のハヤシライス」にありつくためです。驚いたのはその混雑ぶりです。座席待ちの椅子が入り口外まで並んでいました。急ぐことは何もないので、外の若葉のそよぎを楽しみながら、ようやく、念願のハヤシライスをいただきました。戦前、5,6歳の頃、母に連れて来てもらって、ここで名物ハヤシライスを食べるのがどんなに楽しみだったか。そして、決まって上野の動物園。精養軒の向かい側はその動物園です。人、人、人でごった返していました。

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2022年5月28日         黒字決算

 朝日新聞社の今期の決算が報告されました。売上高2724億7300万円。これは前期比7,2%の減少ですが、営業損益は95億の黒字、純利益も129億4300万円黒字です。前年の70億3000万円の赤字から2年ぶりに黒字となりました。一昨昨年は441億9400万円の大赤字でしたから、二年ぶりの回復となりました。

 この大赤字の責任をとって渡辺正隆社長は退任し、後任には中村史郎さんが社長になりました。東大卒の彼は初め九州の佐賀支局へ赴任、続いて1998年には北京支局長になります。特筆すべきは、彼は入社時は編集志望であったのに、東京本社の広告局長を歴任したことです。これは大変なことです。何故なら、歴代の朝日新聞社長で、業務畑である販売局長、広告局長を歴任した人物は一人もいません。「金を稼ぐ苦労」を身をもって知ったからこそ、朝日全体の経理にシビアであったのでしょう。

 前任の渡辺正隆社長も優れた人材でした。私が千葉県担当の時、千葉大出の彼は千葉支局員でした。そして、私と私の助手を務めてくれた大久保君と共に改廃に追い込んだ浜野の所長さんの娘と結婚します。渡辺社長は優れた人材でありましたが、二年前の決算では441億9300万円の赤字を出してしまいました。その責任を取って社長を退き、中村社長を後任に選んだのでした。

 古巣が赤字を脱し、黒字経営になったことは、なにものにも代えがたい密かな喜びです。思えば九州の営業局長から朝日学生新聞社の社長に転じ、5年余にわたって務めましたが、毎年、25億以上の純利益を上げて朝日全体の連結決算に貢献してきました。20年経ったいまも、古巣は利益を上げて連結決算に貢献しているはずです。    

 
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2022年5月27日       上海ロックダウン

 上海がロックダウンされて2ヶ月が経過し、外出が禁止されていた市民が許された2時間を使って、食料確保のためにスーパーへ殺到する映像が映し出されました。従弟・靖輝君のお陰で、上海へ20回近く足を運んだ私にとって、決して人ごとではなく、市民の皆さんへの同情を禁じ得ませんでした。二ヶ月にも及ぶロックダウンは、自由社会では到底考えられず、共産党政権だからこそ出来得たことで、今後の成り行きが注目されるところです。果たして長期的ロックダウンの効果は現れるのでしょうか?興味津々であります。

 上海ではいろいろ面白いことがありました。ブランドものを買おうと一般の商店へ行ったところ、付いてこいといわれ、古びた物置に案内されました。垂涎ものがところ狭し、と置いてありました。フォアグラを食べさせる店があるというので、ゴルフの後、行ってみました。大豆タンパクでつくった偽物でした。100人を超える女性が両側に並んで出迎えてくれる夜のスポットがありました。気に入った女性が現れるまで、3分おきに5人ずつ新顔が現れました。小学校のある街角は登校時と下校時、車やバイクでごった返します。人掠いは中国では当たり前の出来事だからでした。習近平が上海市の市長だったその庁舎は壮大な建物でした。隣には負けず劣らずの文化ホールがありました。小澤征爾の演奏会があるというので行ってみたら、彼の急病のため開催延期の張り紙が出ていました。街の至る所、車で溢れかえり、クラクションが無遠慮に鳴り響いています。紅橋空港を使ったときは、高速道路が大渋滞で、トイレ探しで死ぬ思いもしました。その点、海側の空港を使うときは、街の中心から海沿えの空港まで時速600キロのリニアモーターカーが走っていて便利この上もありませんでした。

 さて、いろいろの思い出が交錯する上海の町並みですが、もう一度行きたいかと問われたら、もういい、十分だと答えるでしょう。車の渋滞を含めて、上海は、恐らく世界一といってよいほどの、超過密都市になっているに違いないからです。

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2022年5月26日      サントリーの三度の過ち

 一昔前までは、一般の酒屋やコンビニにも並んでいたサントリーのウヰスキー、「山崎」、「響」、「知多」、「白州」などが、今は全く姿を消し、デパートか、通販以外では買うことが出来なくなりました。それも、かなりの値段です。1万5000円から3万円を超えます。一般庶民が毎晩飲めたものではありません。何故か?それは世界の富豪が買い占めてしまうからであるようです。

 一時代前はジョニーウオーカー、ホワイトハウス、バレンタインなどのスカッチが世界の潮流でした。そこへアメリカのジャック・ダニエルも割り込んでいました。今でもスカッチのモルト・マッカランやボウモウなどの人気は衰えていません。720ミリリットルの大瓶を4~5000円で買うことが出来ます。しかし、世界の富豪には今はスカッチではなく、ジャパン・ウヰスキーが大人気です。

 サントリーは二度、過ちを犯しました。昭和の初期、ブドウ液の入っていないワインを「赤玉ポートワイン」として売り出しました。二度目は「だるま」です。沖縄のサトウキビのハイトウ蜜でアルコールを作り、カルメラで色をつけ、「水で割ったらアメリカン」として売り出したのです。開高健や奥さんの牧よう子がいた「ザ・サントリー宣伝部」が大活躍しました。しかし、ウソモノはやがてばれます。取って代わって日本酒の時代となりました。本物の日本酒が全国を風靡し始めました。サントリーも、ニッカもそこで目覚めます。時間がかかっても、費用が嵩んでも、本物を造る以外にない、と。その結果生まれてきたのが、「山崎」、「響」、「知多」、「白州」なのです。日本はスコットランドを凌駕する高品質のウイスキー生産国になったのです。世界の富豪とてウイスキーを、毎晩、飲むでしょう。かくして日本のウヰスキー買い占めとなったのです。富豪の中には熟成中の樽ごと買い付けている者もあるとか。迷惑なのは日本の庶民です。赤玉ワインで騙され、ダルマで騙され、その上日本製の上質ウイスキーが日本人の胃袋に入らず、世界の富豪の御用達ものになってしまっているとは!情けなくて情けなくて、涙も出ません。  

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2022年5月25日           米原万里さん 

 2006年に56歳で若死にした、ロシア語通訳・作家・学者であった米原万里が亡くなって16年経ちました。もし、生きていれば72歳の彼女は、このたびのプーチンによる侵攻に、どんな見解を示したでしょうか? 彼女の早世が惜しまれてなりません。鳥取県会議長の家に生まれた彼女は、父親の仕事の都合でロシア近郊の国へ一家を挙げて移住します。学校はロシア語以外通じません。彼女が最初に身を立てたのは通訳としてです。しかし彼女は帰国してから明星学園、外語大ロシア語学科、東大大学院に席を置いています。当然、共産党にも入党しています。ロシア学者、作家としての能力はこのときに培われたのでしょう。更に彼女が図らずも出会った大きな仕事は、外務省分析官を解任され豚箱へ512日間入った佐藤優を励まし、力付け、彼の優れた頭脳を目一杯に開花させたことにあります。

 佐藤は「自分の恩人は米原万里さんだ、万里さんの励ましがなかったら、今の自分は無い」とことあるごとに述べています。

 さて、問題は米原万里さんなら今回のロシアのウクライナ侵攻にどういう判断を下したでしょうか? 彼女はことあるごとに「スターリンはとんでもない」と述べ、フルシチョフとゴルバチョフには好意的です。私が想像するにプーチンは彼女にとって「生理的、体質的に合わない」のではないでしょうか?

 先ほどのニュースで、ロシアのある国の外交官がプーチンを批判し、職を捨てて亡命しました。国内にもこのような動きが頻発しているようです。米原万里さんを自分の恩人とする佐藤優は、いま、重い病の床にあります。願わくは彼女に出てきてもらって一大論陣を展開してもらいたいものです。

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2022年5月24日        G7・広島開催

 世界主要7カ国の首脳が一堂に集まるG7会合は、毎年、持ち回りで開かれています。来年は日本の番です。このほど、バイデン来日を機に、岸田総理が広島開催を提案し内諾を得たようです。広島一区は彼の選挙地盤であり、この内諾は、彼にとって大きな収穫でありましょう。また、世界の首脳が「原爆記念館」、当時そのままの原爆ドームなどを見せられて、どういう反応をみせるか、興味津々です。

 国民学校2年生の時の敗戦間近、長野の母の実家で、大人たちが「新型爆弾が、落とされた、日本ももうお終いだ」と、ヒソヒソ声で話すのを訊き、子供ながら、暗澹たる気持ちになったことを昨日のように思い出します。成人して九州小倉に単身赴任していたとき、二回ほど広島へ行ったことがあります。そのたびにボウダの涙を流しました。見るに堪えない惨状がそのまま残っていました。G7のお偉方も、当然、それらを見ることになるでしょう。「核」の残忍さをつぶさに見るのです。今や世界の主要国は核弾頭を当然のように所持しています。数から言えばロシアが一番でしょう。でも、それが使われた試しは、日本の広島・長崎をおいて世界のどこにもありません。G7の面々はそれが使われた場合、人間がどんな悲惨な目に遭うのか、それを目の当たりにするのです。たまたま、広島出身の議員が総理になり、7年に一回の順番が日本に回ってきたということは、偶然と言うより天の采配の妙でありましょう。

  8月6日 

 

     あの閃光が忘れ得ようか

     瞬時に街頭の3万は消え

     圧しつぶされた暗闇の底で

     5万の悲鳴は絶え

     渦巻くきいろい煙がうすれると

     ビルでイングは裂け 橋は崩れ

     満員電車はそのまま焦げ

     涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島

     やがてボロ切れのような皮膚を垂れた

     両手を胸に 崩れた脳漿を踏み

     焼け焦げた布を腰にまとって

     泣きながら群れ歩いた裸体の行進

      、、、、、、、、、、、(峠 三吉)

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2022年5月23日        バイデン

 昨日、アメリカ大統領バイデンが日本へ来ました。日本より先に韓国を訪れたのは、前文在寅の強引な反日姿勢を憂い、日米韓の結束強化のため、韓国の姿勢の転換を求める点にあったのでしょう。いわば、お灸をすえる意味があったはずです。今日は幸いにも五月晴れ。今頃は皇居で天皇ご夫妻と談笑しているでしょう。明後日には、アメリカ、日本、インド、オーストラリアの4カ国の首領が集まって「クアド」という会議が開かれます。中国の台湾侵攻に備えるための結束の強化の会議です。インドは中国に対して、様々なお家事情から強硬姿勢を取ることに積極的ではありませんが、オーストラリアは違います。両国の大喧嘩は今も続いています。中国への石炭の輸出を止めました。中国側もオーストラリア産の乳製品、ワインなどの買い入れをストップしました。理由の一つは、コロナの発生責任をとれ、と中国側に迫ったことです。オーストラリアに行ってみて分るのですが、驚くほどの中国人がゴールド・コースト、メルボルン、シドニーあたりにワンサカいます。当然、今もって中国人はオーストラリアへの入国は禁止されています。

 バイデンの狙いは、近く予想される中国の台湾侵攻をどうやって食い止めるか、侵攻が始まれば、民主主義国は結束して対抗するはずです。武力衝突は、当然、避けられないでしょう。中国の狙いは台湾のみならず、日本領である尖閣諸島も含まれるでしょう。ことに寄れば、台湾から指呼の間にある与那国島、石垣島、西表島なども危ないかもしれません。これは現実問題として、将来、起こりうる重大問題です。大阪の牧師の高原剛一郎でさえ、これが起きる確実性を論じ、憲法第二項の改訂を希求し始めています。ロシアのプーチンを見るまでもなく中国の習近平も独裁者です。世界史は戦争の歴史でもあります。人類が生存する限り、何時の時代でも「戦火」というものは絶えることがないのです。

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2022年5月22日         以後の囲碁

 コロナ禍が始まってからこの方、足かけ約3年余り囲碁を打てないでいます。以前は月に2回ほど囲碁を打つ機会がありました。下北沢での長野高校同窓の集まり、川崎での朝日新聞OBの集まり。その日はいそいそと出かけて終日碁盤と向き合い、終わってお酒を飲みながの談笑、、、そろそろ再開しようではないか、という声はあるものの、その勇気が実っていません。創刊当時から取っている「週間碁」が今では唯一の囲碁との付き合いで、日曜日は隅から隅まで目を通して憂さを晴らしてはいます。

 囲碁界での大きなニュースは、河北新報社の御曹司一力遼君の大活躍ぶりでしょうか。囲碁界の最高峰といわれる棋聖戦で宿敵井山裕太を破って棋聖位に就いたことです。加えてテレビ碁のNHK杯まで手中に収めました。遼君は朝日で二年先輩であった一力英夫さんの甥っ子です。長年の付き合いで一力家の血には何かあるな、と感じてはいましたが、それが囲碁の世界で炸裂しようとは、思ってもみませんでした。今日の週刊碁では、その一力君が「一研(いちけん)」という四人だけの研究会を立ち上げ、後進の育成を始めたという話題が大きく取り上げられていました。メンバーは仲邑菫2段(中学生)、福岡航太郎3段(小学生)、そして故藤沢秀行名人の孫娘・藤沢里菜女流棋聖の4人です。その目的は打倒中国・韓国だそうです。

 戦後、しばらくは囲碁は日本勢が一番強く、日本の棋士は韓国・中国へ行って囲碁を教えていたものでした。韓国は国を挙げて棋士の養成学校をつくり、国際戦では連戦するようになりました。いままでプアーだった中国も負けてはいません。何しろ14億5000万人もの人口を抱える国です。国中から才能のある者を集め国立の囲碁学校をつくりました。結果、今一番強いのは中国、二番目は韓国、どん尻が日本となっています。その状態がここ30年来続いているのです。

 日本の最強者井山裕太らと度々国際棋戦に出た一力君は、それをつぶさ見て、英才教育の必要性を実感し、最強者は大勢はいらない、一人だけでいい、その見込みがあるのが仲邑菫と福岡航太郎の二人の中学生プロ棋士かもしれない、と睨んで白羽の矢を立て、4人だけの「一研」を始めたのでしょう。一力遼君も度々国際棋戦に出ていますが、ことごとく負かされています。その悔しさがバネとなっての研究会誕生であるようですが、韓国も中国も、国費による強力な養成機関をつくりあげています。果たして対抗できる若手を育て上げることが出来るでしょうか?

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2022年5月21日         密かな思い

 今日は雨降り。昨日までの晴天がウソのようです。常磐高速道路の両側は新緑が連なり、薫風が心地よく車内に入ってきていました。外環道路の三郷周辺は大型貨物トラックが連なり、それは茨城の水戸あたりまで続きましたが、日立のトンネルを過ぎると車列は極端に減り、それでも、福島県に入って常磐湯本までは続きましたが、それから先、全く見かけなくなりました。四ツ倉、久ノ浜、広野、富岡、、、、走る車はほとんどいなくなりました。道路だけは完全に整備されていて、時には100キロを超える速度で飛ばしました。ただ、海沿えの6号線は意外に大型貨物の行き来があり、それも、工事用車両がほとんどで復旧工事が進んでいるのがそれを見ても分りました。汚染が除去され、帰宅禁止が解除されたとはいえ、見かける人影は工事労働者ばかりで、一般の人々の姿はほとんどありませんでした。意外だったのは大熊町の常磐線駅「大野」の駅舎が一つ隣の富岡駅舎に負けず劣らずの豪華な建物だったことです。町役場への道を聞こうと駅舎に入ってみたのはいいけれど、人っ子一人、駅員さんまでいませんでした。震災前、佐藤彰牧師が建てた大野教会は集う人は無くても見事にそそり立っていました。11年前、佐藤牧師は汚染を避けるため45人の信徒を引き連れ、最初は山形へ、続いて奥多摩の奥地へ避難したのでした。そのご苦労は並々では無く、同情の嵐は日本のみならず世界中の信徒から沸き起こりました。「お父さんは、このことのために牧師になったのよ」とお嬢さんに言われたそうです。そして、いま、佐藤牧師は磐城の泉地区に壮大な「翼の教会」を建立し、そこは300人を超える信徒で賑わっています。佐藤牧師は4年前、汚染解除を機に原ノ町と浪江の中間の「小高」の小さな教会を再発足させました。続いて牧師が最初に建てた大野教会を汚染解除を機に再開する、という話が舞い込んできました。何か、お役に立つことはないか? との密かな思いで大熊町まで車を飛ばしたのでした。  

 
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2022年5月20日     帰還解除になった大熊町

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   常磐線大野駅は立派に出来上がっていました。

   隣の富岡駅に優るとも劣らない駅舎でした。

   役場へ行く道を尋ねようと、行ってみましたが、

   人っ子一人、駅員さえもいませんでした。

   大熊町役場は遙か彼方にありました。最初に除染の  

   行なわれた最も原発から離れたところにありました。     

   立派な建物で、5,60人が仕事をしていました。

2022年5月18日          大熊町

 今日は久しぶりの快晴です。待ちに待ったいいお天気です。これから車を運転して福島へ向かいます。二泊三日の予定で双葉原発の隣、大熊町まで行って、様子を見てきます。集団疎開で過した富岡、その後どうなっているでしょう?途中の千葉、茨城、そして福島は、いずれも私が担当した懐かしい町並みが続きます。正に懐旧の旅でもあります。車のオイル交換も、タイヤ交換もしました。あとは安全運転を心がけるだけです。では行って参ります。  

 

2022年5月17日          女性宰相

 フィンランドとスエーデンが、揃ってNATOへの加盟を決めたことが、大きな話題となっています。その最終決断を下したのは、揃いも揃って女姓首相です。フィンランドの44代首相はマグダレナ・アンデション。スエーデンはサンナ・マリン首相。36歳の美人宰相です。優れた女性首相は今では珍しくありません。イギリスのサッチャー、ドイツのメルケル、台湾のサイ英文、いずれも優れた指導者でありましたし、特にサイさんの頑張りようは見事です。私は思います。極端かもしれませんが、世界のトップ指導者は女性であって欲しいと。なぜなら、女性は覇権を望みません。自国の平和のみを希求します。争いを否定します。他国の領土への野心など毛頭ありません。男の情念の対局にあるのが女性の平和主義であるからです。女性はまた、自国の平和維持に対して敏感です。家庭を守る、と同じくらい他国からの侵略に対して敏感です。それは、ある意味で母性本能のしからしめる所以でもあるでしょう

 女性宰相の出現は世界の趨勢であるのに、我が日本ではどうでしょうか?見渡したところそれらしい女性はトンと見当たりません。それだけ遅れているのかもしれません。女性の政治への参加、それを促す社会の積極的な動き、今からでも決して遅くはないでしょう。

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2022年5月16日          富の偏在

 私が学生時代に懸命に学ぼうとした書籍・マルクス・エンゲルス選集は、いま、どこの古本屋へ行ってもお目にかかることがありません。あったとしてもお店の隅の方に追いやられています。マルクス・レーニンの思想が急速に力を失い始めたのは何時か? それはベルリンの東西の壁が壊された時に始まります。替わって現れたのがグローバル経済です。欧米の価値観を元に世界が一本化され始めたのです。非欧米圏の文化が破壊され始めたのです。日本とて例外ではありません。その結果、民主主義・自由主義経済の美名のもとに、富の偏在化が加速し始めました。

 富める者は益々富み、貧しい者はいつまでたっても貧しいまま、という現象が起き、それは、現在も進行中で新たな弊害になりつつあります。スイスのクレデイ銀行の調査に寄れば、「世界の富の82%は、世界人口の1%の富裕層に握られている」そうです。「日本の国民の半数が持っている資産と同じ額をたった一人が独占している」そうです。そして、クレデイ・スイスは予言します。「不平等は今後も広がり続け、巨大な水準に達するだろう。大富豪が巨万の富を握り、庶民は重労働と薄給に喘ぐだろう」と。

 私はかつて考えたことがあります。共産主義経済、社会主義経済も葬られた。自由主義経済、グローバル経済も富の偏在を招くばかりで、弊害がありすぎる。とすれば、どんな経済社会が理想なのだろう?と。

 行き着いた先の結論は「数量統制経済」でした。いずれ、詳しく申し上げます。

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世界一の大金持ち、アメリカのジエフ・ベソスと
五番目の金持ち GAFAの一人 ビルゲイツ

2022年5月15日        ゴルゴ13いでよ

 生きとし生ける者、自身の生存のために縄張りを持ちます。しかる後、弱肉強食を旨として生きながらえます。人間とて生き物、縄張りを侵す者と戦います。時には、弱い、と見定めたお隣に侵蝕して自分の欲望を満たそうとします。それが戦争です。NATOという縄張りがすぐ隣まで拡大し、このままでは自分の存在が脅かさる、という思いで先手を打とう、としたのが今回のロシアのウクライナ侵攻でありましょう。プーチンの5月9日の11分間の演説にはその思いが如実に表れていました。ところが、日を追うごとにアメリカを始めNATO諸国がウクライナに新兵器を送って加勢するものだから、ロシア軍は次第に旗色が悪くなり、厭戦気分が漂い始めました。それはそうでしょう。いくら戦車や、装甲車などの数でロシアが勝っていても、新兵器のドロンンが飛んでくればたちどころに潰されます。迎撃不能とされるそれは、NATO諸国がウクライナに無償で供与している優れものです。ロシア軍の戦意が落ちるのも宜なるかな、です。加えて、ロシア国内でも厭戦気分が漂い始めました。世界中のほとんどの国がロシアとの商売を停止したため、ロシアの経済活動が悲鳴を上げ始めたのです。何で、世界からのけ者扱いにされてまで、兄弟同様のウクライナ人を殺さねばならないのか? プーチンの独りよがりではないか? プーチンを下ろせ!との動きがロシア国内にさざ波のように起きているやに仄聞します。しかし、振り上げた拳はその落としどころを探るのは容易ではないようです。停戦交渉も暗礁に乗り上げたままです。国連の調停もラチがあきません。加えてロシアと国境を接するスエーデンとフィンランドまでもがNATOへの加入申請を始めました。世界中がロシアを目の敵にし始めたのです。しかし、今のところ振り上げた拳の落としどころが見えません。ということはこの戦争は長期化するすることを意味します。だから、私は密かに願っています。ゴルゴ13が現れてくれないかなあ、と。

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2022年5月14日         奈良ホテル

 今朝の旅番組で奈良ホテルが映し出され、しかも、アインシュタインが来日したとき、2時間は弾いたというアプライとピアノまで映し出されました。大昔、家族一同で泊まった時のことが懐かしく思い出されました。

 60歳になったとき、朝日新聞社を定年退職し、傍系の朝日学生新聞社社長に転出したのですが、そのとき、3600万円の退職金をいただきました。そのうち2000万円を企業年金に積み立て、今も、満額の厚生年金と共にその恩恵にあずかっているのですが、うち、100万円近くを、お世話になったお礼の意味で使ったことがあります。私の家族5人、母親と一緒に住む清瀬の従妹、等々力に住む母親の妹とその次男、名古屋に住む長男家族3人、合計12人で、まず伊勢志摩観光ホテルへ行きました。山崎豊子の「華麗なる一族」に肖って、そのホテルの名物・高橋シエフの「アワビのステーキ」の恩恵にあずかりました。12人が一斉にフォークとスプーンを使う様は圧巻でした。翌日は奈良です。奈良ホテルに泊まりました。木造建築の古風なホテルです。アインシュタインが弾いたピアノにふれるのも目的の一つだったのですが、それは叶いませんでした。朝飯が質素な梅干し粥だったことだけは今でも覚えています。12人のうち、既に5人が幽明境を異にしていますが、佳いときに、佳いタイミングで、少しだけ、恩返しが出来た、と思っています。 

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2022年5月13日          天候不順

 今日は13日の金曜日、西洋では「悪魔がしゃしゃり出る日」として、昔から忌み嫌われています。予想通りお天気は悪く、11~13日にかけての福島行きは一週間延期したのでした。福島浜通りの週間天気予報も雨だったのです。

 なぜ、カラッとした五月晴れの日が続かないのでしょうか。どうして、梅雨入りのような日々が続くのでしょうか。調べて見ると、天候不順は日本だけではなく、どうも世界規模での現象のようです。ユーチューブを見ると砂漠の真ん中に位置するサウジアラビアが洪水に見舞われています。ゴビ砂漠でアラレが降ったそうです。中国でも揚子江・黄河流域が大洪水となり甚大な被害を人々に与えました。三峡ダムはかろうじて持ちこたえましたが、いつ、決壊するか、ヒヤヒヤものでしょう。

 どうやら、天候不順は世界的規模のようです。それ故、脱炭素活動が国連加盟国すべての大目標になったのでしょうが、目標の達成は30年先です。こちとら、既にお墓の中。お天気がどうあろうと関係なくなっているでしょう。でも暗い中とはいえ、ジメジメしているよりはマシかなあ。 

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2022年5月12日         「ザワつく金曜日」

 ベストセラーの本は哲学書でありましたが、それでは、一番視聴率の高いテレビ番組は何か、を見てみました。「ざわつく金曜日」という石原良純、長島一茂、高嶋ちさ子の三人が言いたいことをしゃべりまくるテレビ朝日の番組でした。高嶋ちさ子は彼女のデヴュウ当時から贔屓にしているバイオリニストです。独特の目の輝きに特徴のある、溌剌とした女性です。牛肉を試食するある番組に出演したとき、「このお肉、バケツ一杯食べたい」とレデイにあるまじき発言をしました。そのときから関心を持ちました。既に音沙汰のない高嶋忠夫と縁続きですが、どういうわけか、高嶋の息子たちはテレビから消えています。昔、箱根の美術館でスミ花代と太りに太った長男、次男を連れた一家に出会ったことがありました。

 高嶋ちさ子のご主人はミキモト真珠の勤め人です。姉が一人いますがダウン症を患っています。男の子が二人、一人はアメリカに留学中とか。彼女は桐朋音大でバイオリンを学び、今は、12人の合奏団のトップとして武道館を満員にするほどの人気を誇っています。日本の名バイオリンにスト、葉加瀬太郎、古沢武の三人で、やっぱり、武道館を一杯にしました。三人はいずれも桐朋の出です。桐朋には斎藤秀雄というチェリストながら有名な指導者がいました。小沢征爾を育て、長野の松本に「サイトウキネン」の名を今に残しています。

 先週の「ざわつく金曜日」は長島一茂の「そば修行」でした。明日の金曜日はどんな話題が飛び出すでしょうか。なんと言っても、高嶋ちさ子の好奇心に満ちた、その上、生き生きとした目の輝きがこの番組を支えている、といっても過言ではないでしょう。

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2022年5月11日         修復にはあと5年

 韓国の大統領が替わりました。ユン・ソンニョルという甚だ呼びにくい名前の元検事総長です。大柄で人の良さそうな風貌ですが、果たして、現在最悪の日韓関係を修復する技量があるのか、無いのか、全くの未知数です。前任の文在寅は、思えば最悪の大統領でした。社会主義信奉者でしたから、北朝鮮や中国、ソ連に媚びを送り、アメリカ・日本から離れようとしました。三国の軍事同盟Gソミアから離れよう、としたり、日本の航空機を撃ち落とそうとまでしました。その結果としての反日運動が戦後最悪、とまで言われるようになりました。日本大使館前や世界の要所に慰安婦像が建てられたり、日韓同意の下につくられた慰安婦救済制度の10億円財団もいつの間にか握りつぶされました。文政権下の韓国は、その前のパク・ウネ女性政権より良くなったでしょうか? 誰が見ても悪くなりました。余りにも反日感情を煽りすぎたため、日本の各企業は愛想をつかし、韓国から身を引いたことも影響しました。北朝鮮領内に自分の生まれ故郷を持つ文在寅は、自分の理想である南北統一という理想にのめりすぎたのです。

 良いところが一つも無かった、独りよがりの文政権の後、元検事総長の新大統領はどんな手腕を見せてくれるでしょうか? 新政権になったからといって、呷りに煽った反日姿勢は既に住民の間に染みついています。日本国民のほとんども、韓国なんかどうでもいい、と思っています。文政権の独りよがり政治の悪影響の修復には恐らく。5年を要するのでは無いでしょうか?  

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 新大統領夫人

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2022年5月10日        現代思想入門

 ヨーロッパに永住している知人から、取り寄せて送ってくれるように頼まれた書籍が全部到着したついでに、日本でいま、ベストセラーになっている本を調べて見ました。一位が「現代思想入門・千葉雅也著(講談社現代新書)」、二位が「現代ロシアの軍事戦略・小泉悠(ちくま新書)」でした。2冊とも取り寄せて読み始めました。文章は非常に読みやすいものの難解です。デリダの「概念の脱構築」、ドウルーズの「存在の脱構築」、フーコーの「社会の脱構築」などを既に読み、ある程度の基礎知識が培われていなければ理解が不可能なことが分りました。この三人については、名前だけはどうやら知っているものの、こちとら、全くの門外漢です。

 自分のこれまでの不勉強が今更のように悔やまれましたが、かといってこの三人の書物を改めて読み下そう、という勇気も沸いてきません。現代思想といういわば哲学の領域には、私は、結局、足を踏み入れること無く、人生を終わるのだなあ、と思わされました。

 しかし、私とて貧乏学生時代は読書に精を出していました。マルクス・エンゲルス選集を買い込み、向坂逸郎に熱中し、分らないなりに「ハンデューリング論」を読み、難解な記述で鳴る「埴谷雄高全集」を買い込みました。学生時代、高田馬場から茅場町までの都電の往復の車内が私の読書室でした。

 それはさておき、人々はネットの出現とともに本を読まなくなり、出版業界が青息吐息だというのに、もっとも最近のベストセラーが「現代思想入門」という哲学書であるのは、一体、どういうことでしょう? 理解に苦しんでいるところです

 
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